クラシックの森:ショパン大好き

都内在住のグラフィック&WEBデザイナーです。クラシック関連CDや漫画のレビュー等を交えながら、クラシック音楽の魅力を楽しく伝えていけたらいいなと思ってます。

そしてYAMAHAに愛のムチを

こんばんは、グラフィッカー☆JUNです。(^-^)/

前回は、世界シェアで堂々の第1位を誇るYAMAHAのピアノについて書かせて頂きました。

cosmic-classics.hatenablog.com

 

なので、今回はYAMAHAに次ぐ世界シェア第2位であるKAWAIのピアノについて書くつもりでしたが、どうもしっくりこない点があったので、今一度YAMAHAについて補足を書かせてください。


何度も書きますが、本来YAMAHAのピアノ自体がもつポテンシャルは、世界的にみても素晴らしく高いレベルにあります。
日本国内においても、街のあちこちで見られるアコースティックピアノは、アップライト、グランド問わず大半がYAMAHAで、次に目にするKAWAIですら人気の面ではかなり水をあけられてる感があります。

…が、しかし! ちょっと待ってくださいよ。

 

YAMAHAを手放しで賞賛できない理由

残念なことに、YAMAHAピアノの多くが十分なメンテナンスがされておらず、キンキンガンガンとした、非常に不快で耳障りな金属音を出すものが多いのです。←これマジで萎えます。(-_-;

YAMAHAピアノのポテンシャルを実際に引き出すのは『調律師』といわれる技術者たちの仕事です。
敢えて厳しいことを言わせてもらいますが、一部のトップ調律師を除き、日本の平均的なサラリーマン調律師は(技術的にも人間的にも)レベルがかなり低いような気がします。
『サラリーマンだからこんなもんでいいでしょ?』的な仕事をしているとしか思えないのです。

ここで彼らに問いたい。
本気を出せばきっちりとした調整ができるのにやらないのか?
それとも本当にできないのか?
内情はよく分かりませんが…いずれにせよ、ハッキリ言ってこの問題に関しては、まだまだ世界との差を感じざるを得ません。
これはYAMAHAに限ってのことではないかも知れませんが、シェア率が異様に高いためにYAMAHA=調整不十分なピアノと感じてしまいます。

こう書いてしまうと、YAMAHAに対して非常にネガティブなイメージを持ってしまわれると思うのでフォローさせて頂きます。
ちょっと前、銀座のYAMAHA新品のCXシリーズを何台か試弾したとき
「なんて綺麗な音色なんだろう!」と凄く感動した覚えがあります。プロのピアニストがコンサートホールで弾くあの素晴らしい音色と同じ様な音がボクにも出せたのです。

なのに、街の音楽教室や貸しスタジオのピアノは前述の通り残念なものばかり。なぜですか??
これから大きく羽ばたこうとしている子供達が、こんなに弾きつぶされてボロボロの状態のピアノで毎日練習させられていると思うと可哀想でなりません。

 

ピアノ界の底上げに死ぬ気で尽力を!

これが末端まで目が行き届かない大企業に成長したYAMAHAの大きな課題だと思います。
国際コンクール等の大舞台に莫大な費用と優秀な技術者を注ぎ込んで結果を出したことは、大変素晴らしく賞賛に値します。
ならば、その技術やノウハウをトップアーティストのためだけではなく、ピアノに関わる業界全体の底上げに活かして欲しいです。

具体的に言うと、恐ろしく意識の低いお抱えのサラリーマン調律師の再教育と、ピアノ納入先への細やかなアフターフォローを徹底すべきでしょう。
理想論であることは分かっていますが、普及しているすべてのYAMAHAピアノに、世界で培ってきた高い技術を以て、時間をかけて惜しみなく調整を行い、本来の美しい音色を蘇らせて欲しいのです。
そしてそれが成せたとき、YAMAHAが本当の意味で世界を獲ったと言えるでしょう。

以上、すべて私見ですが、好きに書かせていただきました。
ちょっと乱暴な表現になってしまいましたが、これもYAMAHA愛ということで、どうかお許しを…(^^;;

 

調律師、至高の音をつくる 知られざるピアノの世界 (朝日新書)

調律師、至高の音をつくる 知られざるピアノの世界 (朝日新書)

 

最後に調律師に関する本をご紹介しますね。
普段ピアノに馴染みがない人や、調律師とはなんぞや?という人でも面白くて最後まで一気に読めます。
一流と二流の職人の違いにも言及していますので、今回のブログの内容も理解ができると思います。

 

それではまた!(^-^)/~~~