クラシックの森:ショパン大好き

都内在住のグラフィック&WEBデザイナーです。クラシック関連CDや漫画のレビュー等を交えながら、クラシック音楽の魅力を楽しく伝えていけたらいいなと思ってます。

THE ART OF PIANO

こんばんは、グラフィッカー☆JUNです。(^-^)/

息子が誕生してから早14日が経過しました。
この間、夫婦共に初の経験の連続にアタフタしながらも、なんとか協力しあって一日一日がアッという間に過ぎ去っていってます。

友人たちから「新生児の時期なんてほんの僅かな期間だけだから、今のうちに写真もたくさん撮っておきなよ。」とよく言われますが、確かにこんなに時間が過ぎていくのが早いなんて…それだけ充実した時間を過ごしている証拠かもしれませんね。

子育てしている限り、次々と新たな問題とか壁に直面すると思いますが、何事も経験と思って楽しくやっていこうと思います。(^-^)ゝ

さて、今回は≪THE ART OF PIANO≫という、歴史的な貴重な映像をたくさん収録した、超オススメのDVDを紹介します!

 ▲現在売られている日本語字幕版は中古が多いです。新品に拘るならば、字幕なしの海外版の方がよいかもしれません。

 

絶対観たほうがいい! でないと後悔する! 

これ断言します!
そして、これを観たらまたクラシックピアノ界の歴史や偏移、そして歴代のピアニストたちへの敬愛の念が深まり、ピアノ音楽鑑賞にもピアノ演奏にも意欲が沸くこと請け合いです。
現代のピアニストや評論家が貴重な映像の間でウンチクを語る以外は、一部を除きほぼ全編通じてモノクロです。それだけ歴史的な映像が盛りだくさんで、特にマニアには垂涎モノの内容です。

この中に登場するピアニストを書き出してみると。

Claudio Arrauクラウディオ・アラウ
Wilhelm Backhaus(ヴィルヘルム・バックハウス
Alfred Cortot(アルフレッド・コルトー
Georges Cziffra(ジョルジ・シフラ)
Annie Fischer(アニー・フィッシャー)
Edwin Fischer(エトヴィン・フィッシャー)
Emil Gilelsエミール・ギレリス
Glenn Gouldグレン・グールド
Myra Hess(マイラ・ヘス)
Josef Hofmann(ヨゼフ・ホフマン)
Vladimir Horowitzウラディミール・ホロヴィッツ
Arturo Benedetti Michelangeli(アルトゥール・ベネッティ・ミケランジェリ
Benno Moiseiwitsch(ベンノ・モイセイヴィチ)
Ignacy Paderewski(イグナツィ・パデレフスキ)
Francis Plante(フランシス・プランテ)
Sergei Rachmaninovセルゲイ・ラフマニノフ
Sviatoslav Richterスヴャトスラフ・リヒテル
Arthur Rubinsteinアルトゥール・ルービンシュタイン


どうです? この錚々たる顔ぶれを見ただけで気持ちが高ぶってきませんか!?(≧∇≦)b

 

圧巻のヴィルトゥオーシと稀代のピアニストたち

特筆すべきは、ジョルジ・シフラのマシンガンのような強烈な指の回り方!
指にはマイクロチップが埋め込まれていて、最新のプログラムで制御されている精密マシンじゃないかと思うくらいの凄まじさ。
確かに、ホロヴィッツギレリスリヒテルは疑いようのない屈指のヴィルトゥオーシ(ヴィルトゥオーゾの複数形)であることは間違いありませんが、シフラの鬼気迫るピアニズムに触れると、3人とも霞んでしまうくらいです。

何を以てヴィルトゥオーゾと呼ばれているのか、正確な定義がよくわからないところもありますが、グレングールドも超絶技巧派です。
生涯のほとんどをバッハの作品に捧げ、愛犬とともに別荘にこもってピアノを弾き続け、一生独身を貫き通した不世出の天才ピアニスト。
外にでるときは、どんなに暑くてもコートに手袋にハンチング帽子という、所謂変人でもありました。

ただボクは、そこまでの超絶技巧主義とされる彼らのようなピアニストに傾倒したことはありません。
一番好きなピアニストはアルトゥール・ルービンシュタインなのですが(彼も当然卓越した演奏技術を持っていますが)いわゆるヴィルトゥオーゾとして扱われるピアニストではなく、特にショパンに関してはその官能的で抒情的な美しい物語を独特のテンポ・ルバートを以てを紡ぎ出すスペシャリストだと思っています。

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次にルフレッド・コルトー
ロマン派を中心とした比較的レパートリーの少ないフランスのピアニストですが、彼の持ち味もテンポ・ルバートと、色彩豊かな美しい音色。
余談ですが、彼はパリにあるエコールノルマル音楽院を設立した一人です。演奏家であると同時に、指導者としても多くのピアニストを輩出しました。
このDVDでも触れられてますが、コルトーの指導は「まるで詩人の朗読のようであった」らしいです。

残念ながら、すべてのピアニストについて触れることはできませんし、所詮文章だけではいくら書いても伝わらないものがありますので、是非偉大な先人たちからの贈り物を、コーヒーや紅茶でも飲みながらじっくりと鑑賞してみませんか?
特に、ラフマニノフやパデレフスキの本人映像なんて、そうそう観られる代物ではないと思いますよ。

この記事を書いていたら見返したくなったので、夜遅いけどボクも焼酎と柿ピーをお供に鑑賞して寝るとします。(笑)
それではまた!(^-^)/~~~