ショパン国際ピアノコンクール PART3
こんにちは、グラフィッカー☆JUNです。(^-^)/
昨日は、またまた投稿をお休みしてしまいましたので、言い訳させてください。(^^;
出産を終えた妻が息子とともに退院したので、お迎えやら、ベビー布団やベビーバスの準備やら、買い物やら、ミルトンで哺乳瓶の消毒等々…(笑)
そしてひと段落したのも束の間、夜は大手町にてAdobe主催のCreative Cloudセミナーに参加してきまして、一日中ドタバタとしておりました。
さて、PART.1, PART.2と、ショパコンの歴史についてのアウトライン、歴代の受賞者たちを簡単に紹介してきました。
当初は3回くらいの記事でまとめようと思ってましたが、これをラストの記事にできないということがここにきて判明しました。
もう、いろんな側面からショパコンにまつわるエピソードを書き綴っていくと、とてもじゃないですがこんなものでは完結できません。
なので、今後もネタが続く限りは小出しに続けていこうと思います。
それでは早速、今回もショパン国際ピアノコンクールのお話の続きです。
ショパン国際ピアノコンクールへの道 ~応募の条件~
当然ではありますが、
ショパコンに出たい! → よし応募しよう → デモ音源を送って審査に通って → やった、合格した → 地区予選出場だ!(^-^)/ワッショイ♪
…なんて、バンドの大会や、のど自慢みたいな簡単なものではないということは、なんとなくおわかりになるかと思います。
世界中のコンクールの中でも、≪世界三大コンクール≫と言われるショパコンのような歴史ある立派なコンクールに出場するには(というより、まず応募するためには)様々な条件をクリアする必要があります。
参加条件を簡単に記すと以下の通りです。
これらの条件からも分かる通り、先ず若いピアニストたちは以下のことを証明しろってことです。
2.ショパコン参加に値するズバ抜けた実力を備え、著名な音楽家に認められていること。
3.今までに、いくつかのコンクールに出場し、入賞等の結果を残していること。
ピアニストは星の数ほど存在しますが、これらをクリアすることができない人がほとんど。
ショパコンは、『応募すること自体が狭き門である』という厳しい現実を突き付けてくるのです。
でも最近は、3.の他コンクールの入賞歴に関しては必須ではないのかな?
少しだけ緩和されたという話を小耳に挟んだ覚えがあります。
いずれにせよ、どんなに血の滲む思いをして努力を積み重ねても、そこら辺に転がってる凡人ピアニストの出場は不可能ですっていうお話ですね。
あ~、なんて夢のない話なんだろう…(笑)
ショパン国際ピアノコンクールへの道 ~応募から予備予選~
上記条件をクリアし、必要書類を集めたら早速応募です。
しかし、一番大事なものを忘れてますね。そう、課題曲を録画したDVDです。
2015年の第17回大会を例にあげると
以降、2015年第17回大会でのデータで説明していきますと、
応募者数は445名。
と言われてもピンときませんよね。
実はボクも感覚的に多いのやら少ないのやら、よくわかりません。(^^;
しかし、世界中のピアニストの中から選りすぐりの逸材たちだけが応募してきたとなると、相当少ない数だとは想像できます。
ピンからキリまで入れて、世界のピアノ人口ってどれくらいいるかを調べてみると、
日本で200万人、アメリカで300万人、中国で5000万人!!(笑)
…とまぁ、この3カ国だけみてもとんでもない数字ですよね。
さて、まだまだ道のりは遠いですよ~!
この445名の応募者のうち、書類とDVDによる審査で160名まで絞られます。実に半分以上が情け容赦なく切り捨てられるのです。(T_T)
ここで門前払いされちゃったら、推薦状を書いてくれた恩師に死ぬまで足を向けて寝れないですよね…
残った160名のピアニストも、ホッと胸をなでおろす余裕はまだありません。
程なくしてポーランドへ向かい、『予備予選』という、予選に出場するための予選に挑まなければなりません。
ここでは、さらに半分の80名まで絞られます。
ここで落とされたコンテスタントは、ポーランド観光を楽しんで帰国するほかありませんね。
ちなみに、最初から有力視されているかなりの実力者(他の名高いコンクールの上位入賞者)は、この予備予選を免除されます。
予備予選とはいえ、ひとり30分間の時間が与えられ、指定された曲群から任意の曲を選び、ちゃんと観客と審査員の前で演奏しないといけません。
弾く部屋はホールではないのですが、メンタルが豆腐であればボロボロの演奏で、実力の半分も出せずに終わる人も大勢いることでしょう。
しかし、勝負の世界ですから「それがあなたの実力だよ。」ってことになります。
ショパン国際ピアノコンクール 第一次予選(5日間)
さあ、ここからが真のショパン国際ピアノコンクールです。
開催期間は、ショパンの命日を含む前後約3週間。
(そのショパンの命日10月13日の夜には、大々的にミサが執り行われることも有名です。)
この第一次予選からは、由緒正しい大きなホールにてコンサート形式で行われます。
5年に1回しか開催されない待ちに待ったショパコンですから、世界中から耳の超えた聴衆が集まってきますし、審査員は第一線で活躍する世界ピアニストや指導者たちが名を連ねます。
そしてこれらが、コンテスタントにとってこの上もなく大きなプレッシャーとなって、両肩に重くのしかかります。
・エチュードで指定された14曲の中から2曲
・ノクターン、エチュードの中で指定された12曲の中から1曲
・バラード、スケルツォ、幻想曲、舟歌の中で指定された10曲の中から1曲
▼条件
エチュードの2曲は必ず始めに演奏し、あとは順不同。
45分以内で演奏すること。
ここで早々に燃え尽きてしまう人が40名。もうドンドン落とされていきます。
そして敗者たちには「ディプロマ取得おめでとうございます!」と、気休めにも、何のメシの種にもならない参加賞程度の肩書きを渡されて、はいサヨウナラです。
いや~…ほんとに厳しいですね。
メンタルが豆腐以上で揚げ豆腐未満くらいの人は、演奏できないほどの体調不良を訴えて途中棄権したり、演奏最中で失神してしまうことも『ショパコンあるある』です。
次回は、第二次予選、第三次予選、そして決勝と、ほんの一握りのピアニストしか到達できない、長い長い道のりを説明していきたいと思います。
それではまた!(^-^)/~~~