クラシックの森:ショパン大好き

都内在住のグラフィック&WEBデザイナーです。クラシック関連CDや漫画のレビュー等を交えながら、クラシック音楽の魅力を楽しく伝えていけたらいいなと思ってます。

マウリツィオ・ポリーニ:Mr.パーフェクト

こんにちは、グラフィッカー☆JUNです。(^-^)/

ちょっとこの場を借りて、嬉しいご報告をさせて頂きます。
前回エントリーさせて頂いた『幻想即興曲ショパン 不本意な名曲!??』の記事が、なんとSmart Newsスマホのニュース系アプリ)のはてなカテゴリーに掲載されました!←パチパチ☆彡(ノ゚▽゚)ノ

 

 

なぜこれに気付いたかというと、仕事の合間に何気なくGoogleアナリティクスを開いたところ、異様にアクセス数が伸びていたからです。
目測で通常の4倍ほど棒グラフが高かったので「なんだこれ?」と思って、普段はそこまで気にしていないのですが、アクセス元を調べたというワケです。

まぁ、これはSmart Newsに載っている間だけなので、一喜一憂したところで何てことはないのですが、たくさんの方に読んでいただければ素直に嬉しいものです。(o^▽^o)
それと、まだ継続期間は短いけれど、このブログも少しずつ育ってきてるのかなぁ? といった感慨深いものもあります♪

どういう基準で掲載されるのかよく分かりませんが、これからも良記事を積み重ねることを最優先してブログを続けていこうと改めて思いました。

さて、そんなワケで、今回も張り切っていってみましょ~う!

 

孤高の天才ピアニスト ポリーニ

1960年、第6回ショパン国際ピアノコンクール
最年少18才で、満場一致での完全優勝

この偉業は、彼のキャリアを語る上において絶対に外すことはでません。
その実力たるや、審査委員長を務めたポーランド出身の伝説的な名ピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタイン
「彼は我々審査員の誰よりも上手い。」
と言わしめたほどで、後にも先にもここまで最大級の賛辞を受けたのはポリーニだけかも知れません。

f:id:cosmic-classics:20170711085757j:plain


もちろん、ボクが生まれるずいぶん前の話なので、その当時の状況を直接見たわけでも、演奏を聴いたわけでもありませんが、後に彼が世に出したショパン:練習曲集≫に初めて針を落としたときの衝撃はかなりのものでした。

ショパン:12の練習曲 作品10/作品25

ショパン:12の練習曲 作品10/作品25

 

ショパンエチュードを語るたびに毎回紹介させて頂きます。それくらいの名盤なのです。

そのときの日本盤の帯に書いてあったキャッチコピーは…
『これ以上、何をお望みですか?』吉田秀和氏)
ヤ、ヤバイ…これかっこいい!o(≧∇≦o)

揺るぎない確立された演奏技術、ソリッドで鋼のような精神性、硬質ながら鮮やかに彩られた音楽性。
そのすべてが、磨きに磨き抜かれた純度の高いダイヤモンドのような印象でした。
この紛れもない誉れ高き名盤は、クラシック音楽界の頂に君臨する金字塔だと言えるでしょう。

ところで、意外に思われるかもしれませんが、ポリーニはショパコンで優勝した後、すぐにプロのピアニストとして活動を開始したわけではありません。
優勝後は数少ないリサイタルは行ったものの、ほぼ10年間もの間、さらなる勉強・研鑽を積み重ねて音楽への理解を深めていったのです。

この点についてですが、現代におけるコンクールの入賞者(若手ピアニスト)たちのその後は、ポリーニと大きく状況が異なります。
よくあるのが、副賞となる『今後○年間 世界○○カ国ツアーを保証する』といった類のものです。
コンクールで上位入賞は果たしたものの、まだ自分の音楽というものを確立できていない、これから数年間は大いに勉強が必要な若いピアニストたち。
なのに、その大事な数年間、副賞のコンサートの多忙さに追われて満足に勉強できず、心労にも苛まれて羽ばたいて行けない…なんてこともあるようなのです。
ボクの記憶が確かなら、故・中村紘子さんも言及されてましたが、コンクールが将来有望な演奏家を潰しているなんて、なんだかやるせない話ですね。

話が少し逸れましたので、ポリーニに戻しましょう。(^^;;
かくして、ショパコン優勝後の約10年間で、入念な準備を整えたポリーニは、満を持して活動を開始。完全鉄壁なるピアニストとして世界中にその名を轟かせました。

 

名演揃いのグラモフォン時代

1971年に名門ドイツ・グラモフォンレーベルと契約し、軒並み世界的大ヒットを記録していきます。
当時のピアノ界の若手大スターといえば、マウリツィオ・ポリーニと、マルタ・アルゲリッチ
イタリアの天才ピアニスト、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリは、この2人の師匠ですが「彼らに教えることは何もない。」というようなことを言ってたらしいです。
果たして、それで師弟関係になるのかは疑問ですけど…(笑)

ポリーニの演奏は機械的で冷たい」と評されることが多く、人間的な温かみがないような言われ方もされますが、確かに言い得て妙ではあります。
ちょっと見出しと矛盾しますが、考えてみるとボクが彼のピアノですごいと感じたのは、ショパンでは前述の練習曲集、前奏曲集、ソナタ集、ポロネーズ集くらいです。

ショパン:24の前奏曲

ショパン:24の前奏曲

 
ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番&第3番、舟歌

ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番&第3番、舟歌

 
ショパン:ポロネーズ集

ショパン:ポロネーズ集

 


その後のノクターン集、バラード集、スケルツォ集は、本当に…残念としか言えません。(T▽T;)
また、ベートーベンに至っては、淡々とした深みの感じられない演奏で、ボクは最後までまともに聴いてられないくらい疲れてしまいました。

しかしある意味、計算され尽くした精巧なゴシック建築や、緻密に再現された彫刻のように、芸術品として一切の曇りのない完全なる美ともいえるかもしれません。
その証拠に、現代曲に関しては、ポリーニの本領が十二分に発揮されています。

なので、ここのところの解釈は、聴き手がどう判断するかによりますので、これ以上の言及は避けておきますね。(*^-^)

 

そして、彼は晩年スターではいられなくなった

非常に残念なことですが、Mr.パーフェクトと言われ続けたポリーニにも、恐れていた老いが訪れてしまったのです。(御年75歳)
当然、彼のあの完璧で硬質でブリリアントな演奏は、もう生では聴けなくなってしまいました。
全盛期の鮮烈な演奏は、完全無欠のテクニックに支えられていたからこそ、冷たくも機械的な演奏が美しく響いてたのですからね。
それにしても、ここ20年くらいの間にあの完璧な技巧が見る影もなく突然崩壊したのですから、なにか彼に身体的な問題があったのかもしれません。←あくまでも憶測です。

f:id:cosmic-classics:20170711090009j:plain


2009年の来日時、サントリーホールポリーニのピアノを聴きに行ったのですが、もう…恐らく彼はコンサートピアニストとして終わったなと正直思いました。
ボクの大好きなショパンのプログラムに狂喜したのですが、それも束の間。
その高額なチケット代にまるで見合わない演奏の酷さたるや「あのポリーニを生で聴けた喜びと、今後の自慢代として納得するしかないな…」と一人苦笑いしたくらいです。

これから先、ポリーニのあの完璧な技術が戻ることは、まずあり得ないでしょう。
そして、ボクはもう二度と行きませんが、日本で演奏する機会も今後は限られてくると思います。
しかし、あのイタリア工芸品のような煌めく演奏を音源として残してくれたことは、クラシックピアノ界の歴史に刻まれた大きな財産です。

マウリツィオ・ポリーニ氏に、心から感謝の意を表したいと思います。
ありがとう、ポリーニ

あっ、最期に記しておきますが、氏はまだまだご存命ですからね!
それではまた!(^-^)/~~~

幻想即興曲:ショパン 不本意な名曲 !??

こんばんは、グラフィッカー☆JUNです。(^-^)/

全国的に茹だるようなこの暑さ…みなさんお元気でしょうか?
そしてこの数日の間、ボクの故郷である福岡や大分・熊本では、豪雨による土砂災害に遭われた方々が大勢いらっしゃることに心が痛むばかりです。
この場をお借りして、不幸に見舞われた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
幸いにもボクの親戚や友人たちが住む地域は大きな被害もなく、みんな無事で元気でした。

そして最近、まったくブログ更新できずにいた言い訳をさせてください…(ToT)
7月に入ってWEB案件が同時に複数舞い込んできて、プロトタイプ(フレームワーク)制作に追われ、ブログネタをリストアップする時間すらありませんでした。←これまでどんだけ暇だったんだ…(--;;

効率性を考えて、そろそろUXデザインツール、Adobe XDを導入しないとなぁ…と考えています。
そのためにはOS環境を変えないといけないので不安ですが、いつかはアップグレードしていかないといけないのだから、それは自分的には今なのかなぁ…と。

さらに、まだまだ新案件の話がいくつか浮上してますが、仕事の谷間に更新頑張っていきますので、これからも引き続きよろしくお願いします!

 

ショパン即興曲について

≪幻想即興曲
さて、あなたはこの曲名だけでピンときますか?

f:id:cosmic-classics:20170708193509j:plain


これは、クラシックやピアノに全く興味のないあなたでも『絶対この曲は知っている!』といえるほど有名なショパンのピアノの名曲です。
流行歌に置き換えるとしたら、あなただけではなく家族や親族までもが(しかも何代にも渡って)一生遊んで暮しても遣いきれないほどの印税が振り込まれ続けるレベルでしょう。(笑)


Yundi Li - Chopin "Fantasie" Impromptu, Op. 66

まずはこれをお聴き下さい。なんて優雅でカッコイイ曲なのでしょう♪
途中の演出がクサすぎてたまりませんが、ユンディ・リというピアニストのPVなので、そこは我慢してください。(笑)

この曲は、ショパンの4曲からなる即興曲の第4番目にあたり、例にもれず≪幻想即興曲というのはショパン自身ではなく、友人のユリアン・フォンタナが名付けたものです。
そのフォンタナが、ショパン類まれなる即興演奏能力について言及しているように、かなりの即興演奏の名手だったショパン

即興曲とは、その名の通りその場でインプロヴァイズして演奏することですから、その時に弾いたまま譜に書き起こしているわけではありません。
ですから、後に曲想を深く考察しながら長期にわたって記譜することになるワケで、実際ショパンもこの作曲の工程にかなりの労力を要したようです。
この4曲に関しても、出版された時期は様々ですが、ショパンがどこかサロンやリサイタルで即興演奏を楽しんだ後にそうしたプロセスを経て作曲され、200年近くもの間弾き継がれてきたのです。
そう考えると、何故こんなにも即興曲として残っている曲数が少ないのか? という疑問も解消できます。

 

幻想即興曲はまさに幻の曲

作曲されたのは1834年ですから、ショパンが24才の頃。
しかしながら、この曲は彼の死後に遺作として出版されました。なぜだと思います?

実はショパンは、この曲に関してはあまり重視していなかったという逸話があるのです。
『納得できる曲じゃないから、私の死後に捨ててくれ!』
と、概ねフォンタナに対してそんなニュアンスで伝えたようです。

こんなにも美しく素敵な曲なのに、なんで!? と思うのはボクだけではありませんよね。その証拠に、ショパンの代表曲の中でも1、2位を争うくらい人気があり、世界中で愛されて続けているのですから。

その理由には諸説ありますが、有名な2説を挙げてみましょう。

シェレス即興曲に酷似している説
イグナーツ・モシェレスは1794年チェコ出身のピアニスト。
生存時期はショパンとダダかぶりしており、ショパンは弟子たちに好んで彼の曲を弾かせたくらいなので、相当な影響を受けているはずです。
そのモシェレスの≪即興曲 変ホ長調 作品89≫の導入部にソックリだという説です。

ベートーベン月光ソナタ第三楽章に酷似している説
最後の最後ですが、終結部手前に挿入された下降型のアインガングは、調も同じであるということもあり、相当酷似していることは否めません。
また、上の説の増長になるかも知れませんが、モシェレスベートーベンに生涯傾倒し、ピアノソナタから多大なる影響を受けてますので、いずれにしてもショパンが何らかの形でインスパイアされたのは間違いないでしょう。



その≪幻想即興曲の解説と、上記2つの諸説を解説している映像がYouTubeにアップされていたのでご紹介します!
これを見れば、あなたも「なるほど!」と納得できると思います。
気の短い方は、ピンポイントで『2:07 - 3:15』あたりをご覧ください。(笑)


Chopin 'Fantasie-Impromptu' - History & Tutorial - Paul Barton, piano

ポール・バートンさんによる幻想即興曲の解説です。モシェレス即興曲との比較演奏も聴けますよ。

 

フォンタナの功罪

前述の通り、≪幻想即興曲という名前は、ショパンの友人であるユリアン・フォンタナが名付け、ショパンの遺言を無視してこの世に遺作として出版しました。
本来であれば永久に闇に葬り去られたであろう曲だったものを救出し、不朽の名作として後世に残したのですから、それは歴史的な功績といって良いでしょう。

しかし、困ったことに…フォンタナは…


ショパンの譜に手を加えて出版したのです!ヾ(~O~;) オイコラ!(笑)

これが俗にいうフォンタナ版といわれるもので、広く長きに渡って歴史的な名ピアニストたちに弾かれてきました。

しかし、1964年にこの曲のより新しい自筆の譜が発見されたのです。
出所は、ショパンの弟子であったデステ夫人に送られたもので、発見者はボクの尊敬してやまないピアニストアルトゥール・ルービンシュタインです。

これがショパンによる最終稿なのかは分かりませんが、ショパンは納得できないと出版しなかったというのですから、この曲自体をこれ以上推敲して完全に仕上げようという意思はなかったのかもしれません。

ですから幻想即興曲は、大まかにフォンタナ版ルービンシュタインに分類されますが、現在はその後の研究と校訂により多くの版が存在しますので、どの版で弾くかはピアニストの意向によります。
しかし今となっては、業界的にフォンタナ版はあまり評価はよろしくないようですね。

 

ショパン:幻想即興曲

ショパン:幻想即興曲

 

横山幸雄さんはフォンタナ版+ルービンシュタインというハイブリッドな演奏です。

 

過去記事にてショパンの楽譜のエディションについて書いていますので、併せてどうぞ!

いずれにしても、いろんな運命のイタズラによってボクたちに届けられた貴重な歴史的遺産なのですから、この名曲を聴ける(弾ける)歓びをもっと感じて、後世に伝えていきたいですね♪

それではまた!(^-^)/~~~

魅惑のピアノ女子

こんにちは、グラフィッカー☆JUNです。(^-^)/

世の中には≪ピアノ男子≫に萌える女子が大勢いらっしゃるようですが、いくら多少ピアノが弾けるからといって、男性諸君は決して「モテルかも!」などという淡い期待を抱いてはいけません。
なぜなら、その陰には『イケメンに限る』という、千秋(真一)様に匹敵するくらいの厳しい必須条件が存在しているからです。O(≧▽≦)O

まぁ、でも≪ピアノ男子≫とかいう属性が、女子の皆様の誇大妄想(当社比30%増量)を煽り、脳内を支配する状況っていうのは、立場を逆にすると男性にも当てはまります。
世の男性たちも≪ピアノ女子≫と聞くと、甘い生クリーム級の妄想を抱き、ありったけのアドレナリンがドクドクと分泌されるのですよ。
当然、その妄想中のピアノ女子の姿は絶対的美女です。そしてお花畑のようないい香りがします。妄想バンザイです。日本は今日も平和です。
都議会選での自民党歴史的大敗なんか全く気になりません。(笑)

さてそういうワケで、今回は、世界を舞台に活躍する若手女流ピアニストをご紹介します♪
ちょっと…最近出てきた超絶若いピアニストには疎いというのもありますので(笑)30才前後に絞られることをお許しくださいませ。m(*- -*)m

f:id:cosmic-classics:20170703150755j:plain

 

才能と美を兼ね備えた高嶺の花たち

『天は二物を与えず』などという言葉は、この時代に使うのはもはやナンセンスです。

やはり神様は不公平なのです!! (-_-#

でも、その不公平さ故、彼女たちの存在そのものが神格化され、ボク等の心に潤いを与えてくれます。
これは音楽に限らず、芸術・娯楽の分野全般に共通することで、もしかすると宗教や偶像崇拝に限りなく近いかも知れませんね。

 

ユジャ・ワン(王羽佳)

ボクが真っ先に名前を挙げたいのが、中国が誇るサイボーグ(笑)=ユジャ・ワンです。
1987年中国・北京生まれ。まだ30才なのですからこれまで刻んできた数々の経歴は賞賛に値します。

幼少期は北京で音楽教育を受けますが、14歳でカナダへ語学留学、その後はアメリカのカーティス音楽院で研鑽を積み世に出ます。
そのカーティス音楽院では、奇しくも同じ中国出身のサイボーグ(笑)=ラン・ランと同じゲイリー・グラフマンに師事しています。

腰下まであろうかという大胆なスリット、10cmを軽く超える高いヒール。
彼女のド派手なステージ衣装はクラシック業界の常識を見事にひっくり返しました。
そして超絶技巧演奏中の半開きで潤いのある唇が素晴らしくセクシーで、それも世の男性を魅了するひとつの理由となっています。

その圧巻のテクニックと多彩で豊かな表現力、そしてメディア露出度まで総合して判断すると、間違いなく若手No.1の女流ピアニストではないでしょうか。

もう…スゴイです。ユジャが得意とするこの2曲の協奏曲。これはライブ盤ですが、Blu-rayがあれば是非購入してゆっくり鑑賞してみたいです!

 

カティア・ブニアティシヴィリ

黒海に面した西アジアに位置する国、ジョージア出身。
彼女もユジャと同じく1987年生まれの30才。そして、ド派手な衣装を纏い、超絶技巧を惜しみなく披露してくれるピアニストです。そういう時代なのかな?(^^;

実は、ボクはつい最近知ったピアニストですが、いろいろ調べてみると素晴らしく人気のあるピアニストでした。なんだか、時代に取り残された感じですね…いや、お恥ずかしい。
どうやら、総じて『気性の荒い、速くて激しい演奏スタイル』と評されているようですが、その美しい見た目とギャップがあってちょっと興味が湧いてきます。

そして、日本でも相当インパクトのあるデビューを飾ったそうです。
なんと、シューマンのピアノ協奏曲(N響)を目にもとまらぬスピードで弾いた上、しかも数小節をすっ飛ばしたのだとか!
独奏曲ならまだしも、協奏曲ですからね…観衆からも苦情の声が上がっていたそうです。( ̄▽ ̄;)w
その時の指揮者のパーヴォ・ヤルヴィのお陰でストップすることなく演奏を終えたようですが、ヨーロッパでは完全に止まっちゃったことがある前科者みたいです。

しかし、それだけスキャンダラスでアクの強い個性を持っているにも関わらず、年々評価が高まるということは、きっと破格の才能に満ち溢れたアーティストなのでしょうね。

リスト・アルバム

リスト・アルバム

 

これはまだ23才と若い頃の録音。激しい彼女の超絶技巧で破綻なしの演奏を生で聴いてみたいです♪

 

アリス=紗良・オット

1987年ドイツ・ミュンヘン生まれ。
日本人好みの可愛らしい顔立ちに、細身でスラリと伸びた長い手足。まるでファッション界の一流モデルさんのようなルックスの持ち主です。
ヨーロッパ圏を中心に、幼い頃から多数のピアノコンクールに出場し、軒並み優勝をさらう神童ぶり。

その華奢(に見えるだけ?)な身体から想像がつかないほど彼女の打鍵には力強さが感じられ、どこまでも遠くまで伸びていく音が特徴ではないかと思います。きっと体幹がしっかりしているのでしょうね。
そして、良くも悪くもその演奏スタイルは革新的。普通には弾いてくれません。

※演奏スタイルも顔立ちも異なりますが、妹のモナ=飛鳥・オットさんも国際的ピアニストです。

ショパン:ワルツ集

ショパン:ワルツ集

 

このショパン・ワルツ…う~ん、正統派とは言い難い演奏なので、好き嫌いは確実に割れますね。

 

ユリアンナ・アヴデーエワ

1985年モスクワ生まれの32才。
…あっ、偶然にも今日お誕生日なんですね! おめでとうございます♪ヽ(^◇^*)/
二重瞼の大きな瞳がとても印象的で、聡明な女性であることを感じさせてくれます。

彼女の経歴上一番フューチャーすべきは、2010年第16回ショパン国際ピアノコンクールにて、あのマルタ・アルゲリッチ優勝(1965年)以来、史上2人目の女性優勝者であるということでしょう。
その後の彼女は、派手ではないものの一歩一歩着実に前進しているようです。

多くの女性ピアニストたちは、色鮮やかなドレスに身を纏いステージに登場するのですが、彼女がなんとも凛々しいパンツスーツ姿で壇上にあがると、背筋がビッと伸びるような気持ちにさせてくれます。
※彼女がパンツスーツ以外の衣装でステージに上がることあるんでしょうか?

彼女のショパン演奏は、ややもすると奔放さが見受けられますが、その個性的ともいえるテンポ・ルバートは一聴の価値があるとボクは思います。
しかし一方で、テクニックは十分なのに演奏にムラがあって、特に彼女のバッハはストイックが行き過ぎてリズム感も躍動感もない無味乾燥な演奏をしてみたり、あるときはデュナーミク(音量の強弱表現)が行き過ぎたり…

つかみどころがないライブ演奏もスリリングではありますが、プロとしてバッハで破綻していては身も蓋もありません。
明確なアナリーゼこそが彼女の今後の課題でしょうか?

どの時代の音楽もソツなくこなすアヴデーエワではありますが、このプロコフィエフはいいです! 同じロシア出身の作曲家だから(?)一際思い入れが強く感じられる演奏です。


できれば、これから将来性のある日本の女性ピアニストもたくさん聴いて、みなさんにご紹介したいとは思うのですが、どうしても優先的に聴きにいくのは世界的なピアニストに偏ってしまうのです。
彼らはなかなか来日する頻度も低く、しかも高齢者が多いために機会を逃すともう聴けなくなる可能性が高いので…(^^;; そしてチケットのお値段も当然お高く、懐が寒くなっちゃうのですよ。(切実)

う~~ん、つもり貯金でも始めようかなぁ…(-"-;A

それではまた!(^-^)/~~~

世界のおもしろピアノたち♪

こんばんは&おはようございます、グラフィッカー☆JUNです。(^-^)/

このブログでは、過去数回に渡って、世界三大ピアノと呼ばれるメーカーや、日本の二大メーカーについての真面目な記事をエントリーしてきました。

 

cosmic-classics.hatenablog.com

 

そこで今回は、世界の珍しいピアノたちを有名無名に関わらず、ヴィジュアルがカッコイイものからヘンテコなもの(笑)まで、カジュアルにドドーンとまとめて紹介しようと思います♪
ということで気軽に、流し読み(流し眺め?)してくださいね。(≧ω≦)b

 

世界有名ピアノメーカーの力作たち

ピアノを嗜む人であればきっと(必ず?)耳にしたことがあるであろう、スタインウェイベーゼンドルファーベヒシュタイン
このあたりの、伝統的なクラフトマンシップ溢れるピアノメーカーは、メーカーの技術を結集させたフルコン等のフラッグシップモデルを中心に、スタンダードな黒、木目が美しいウォルナットやマホガニーを主力として世界中に販売しています。

その他、19世紀王朝やサロン文化を彷彿とさせる、緻密で華麗な装飾が施されたモデルや、新進気鋭のクリエイターと斬新なコンセプトでのコラボで、業界をアッと驚かせるようなスペシャルエディションを精力的に製作していることでも知られています。

f:id:cosmic-classics:20170630005811j:plain

ゴリゴリで、くどいほどの装飾が目を引きますが、ガツンと敷居を高くしてくれます。(笑)
まぁ、日本人はシャイな民族ですから、こんなの目の当たりにしたところで気後れしちゃいますね。(^^;;

ちなみに、≪ピアノ、装飾、彫刻、王朝、ゴテゴテ、様式美、ゴシック≫等のキーワードを組み合わせながらで検索してみましたが、すべて海外ピアノばかり。
日本のピアノメーカーには遊び心が不足しています。真面目でしっかりとした仕事はするのですが…
ひとつでいいから、そろそろ平均点から抜きん出る部分が欲しいとろですね。これも国民性でしょうか。
ガンバレ、日本!

f:id:cosmic-classics:20170630005929j:plain

こちらは、ボク好みのモダンなデザインです。やっぱり日本人にはこういうデザインは無理かなぁ。

特にSTEINWAY & SONS のダコタ・ジャクソンMODELが超絶クールじゃないですか♪
シャープで研ぎ澄まされた都会的なコンセプトデザイン。
総じて直線的ではあるけれど、ワンポイントとなる突上棒の女性的な曲線美がなんとも官能的です。
個人的にはブラック&シルバーの組み合わせが好きですね。

 

宇宙をも連想させる、革新的なピアノデザイン

さて、ヨーロッパ諸国には、上記の超高級で超一流のピアノメーカー以外に、すべて受注生産であったり、小規模ながら品質のいいピアノをコンスタントに生産する伝統あるメーカーがまだまだたくさん存在します。

そして、それらのメーカーではスタンダードなピアノはもちろんですが、上記のピアノたちより遥かに前衛的なコンセプト製品を世に出しています。(但しプロトタイプである可能性もあります。)

f:id:cosmic-classics:20170630010153j:plain

ショパンが愛したPLEYEL社は、なんと同じフランスの自動車メーカーであるプジョーとコラボ!

最新の空力学がフューチャーされてて…って、車とピアノとか全然関係ないでしょ!(笑)と、ツッコミをいれたくなりますが、まぁこのデザインの実に斬新なこと。
でも、どうせここまでやるんであれば、Rolandの電子ピアノみたいに、譜面台もグレアタイプの液晶とかにしちゃったほうが、より洗練されてていいのになぁ。

あとはドイツSCHIMMEL社(シンメル)のクリスタルピアノの形状が独特ですね。
クリスタルピアノと言えば、日本のKAWAIが有名ですが、正直デザイン的にはちょっと垢抜けない感じが否めません。再びガンバレ、日本!(笑)

f:id:cosmic-classics:20170630010445j:plain

これらはメーカー名すら不明ですが、非常にクリエイティブなピアノたちです。
欲しいとは思わないけれど、ちょっと弾いてみたい気はしますよね。

 

ある意味、突き抜け過ぎたピアノたち(笑)


f:id:cosmic-classics:20170630010735j:plain

エンターテインメントという観点からすれば全然ありですけどね♪(≧▽≦)

まぁ自転車はいいですよ。大道芸だったり、観光客相手にチップもらって生計立てる人もいますからね。
でも、この車はなんなんだ? エンジン部分に張弦してあるし。車内に鍵盤あるし。(爆)

そして、真ん中下の黒鍵がないピアノは、まさかの日本。
こんなところに力入れなくていいぞ、日本!(爆)

そして最期に…これ譜面台は必要なんですか!?ヾ(>▽<)ゞ
↓↓↓↓↓↓

f:id:cosmic-classics:20170630011016j:plain
その前に、ちゃんと音はでるのでしょうか?(笑)

それではまた!(^-^)/~~~

アルトゥール・ルービンシュタイン PART2

こんにちは、グラフィッカー☆JUNです。(^-^)/

さて、アルトゥール・ルービンシュタイン Part1の続きになります。
前回の記事では、彼の生い立ちに始まり、度重なる青年時代の苦悩を乗り越えて、世界的な人気を博すまでを簡単に綴りました。

cosmic-classics.hatenablog.com


その後のルービンシュタインはどういう人生を歩んだのでしょう。
早速、彼の足跡を追ってみましょう。(^-^)

 

ルービンシュタインに付き纏う光と影

ルービンシュタインは45歳にして、23歳のネラ(アニエラ・ムウィナルスキ)という女性と結婚したのですが、それ以前の彼はそれこそ世界各国に恋人がいるというくらいのプレイボーイでした。
実に8~9か国語を見事に操ったというのですから、それも頷けますね!
ポーランド語、英語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、フランス語…さて、あとはどこでしょうか。まさかアジア圏ってことはないですよね?(笑)ご存知の方がいらっしゃったら是非教えてください!

しかし、そんな彼も結婚となるとさすがに真面目に考えたようで、ワルシャワでベートーベンのピアノ協奏曲第4番を共演した指揮者の娘であるネラと結婚を考えるようになります。

いろいろと紆余曲折を経たようですが、最終的にはきちんと結婚し、その後の演奏旅行には可能な限りネラが同行したそうです。
この頃のルービンシュタインは、演奏家としても人間としてもずいぶんと落ち着いていたので、結婚していなくとも軽々しい火遊びはしなかったとは思いますが、奥さんの監視も多少は抑止力になっていた(?)のかもですね。(笑)

f:id:cosmic-classics:20170629120757j:plain

最終的には、4人の子宝に恵まれたそうです。45歳で結婚ですから、パパ頑張ったんですね。さすがルービンシュタイン、ボクも見習いたいです。(笑)

その後パリに居を構えるも、まもなくナチスが台頭し、ユダヤ人であることで危険を感じたルービンシュタインは、家族とともにアメリカへ演奏旅行へ出かけました。
そしてアメリカ滞在中、ついに第二次世界大戦が勃発するのです。
大戦後はアメリカ国籍を取得しました。

こう考えると、ルービンシュタインって人は、危機回避能力もズバ抜けているんですね。
偶然とかではなく、時代と先を読み、よき方向へ向かうべく行動を起こす人。
お陰で、ボクたちは彼が残してくれた音源を通じて、素晴らしい理想的なショパンに触れることができるのですから幸せなことですね。
しかし、祖国ポーランドに残された彼の身内は当然ユダヤ人ですから、ことごとくナチスに捕えられて命を落としています。(T^T)

1960年の第6回ショパン国際ピアノコンクールでは審査委員長を務め、あのマウリツィオ・ポリーニ優勝の際のコメントは今でも語り草となっています。

「彼は、審査員席にいる我々の誰よりも上手い!」


f:id:cosmic-classics:20170629121516j:plain

若い頃のポリーニはかなりのイケメン。いかにもイタリア人っていう感じのシャープな顔立ちです。

そして、晩年のルービンシュタインはというと、85歳という高齢でありながらショパンのピアノ協奏曲の2曲を一晩で弾ききったと言うのですから、もうスゴイという言葉しか出てきません。

 

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番

 

 

ピアニストとしては89歳できちんと現役引退宣言をし、その6年後の1982年にスイスのジュネーブにて就寝中にこの世を去りました。
最期の人生の幕の下ろし方まで美しい人だったのですね。(ToT)

 

ルービンシュタインに曲を献呈した作曲家たち

ルービンシュタイン95年の人生を全うしたワケですが、考えてみたらほぼ一世紀を生き、80年もの長い間第一線のピアニストとして時代をリードしてきたのですね。
亡くなったのは1982年ですから、その年に生まれた人は現在35才。なんだか意外と最近な感じがします。←この感覚はオヤジですか?(笑)

しかし彼はその人生の中で、多くの歴史上の偉大な芸術家や作曲家、演奏家たちと交流してきました。
なにせ、あの有名な画家パブロ・ピカソは大親友で、ルービンシュタインは多くの作品を所有していたくらいですからね。(゚Д゚ノ)ノ

それらの名前を一部挙げてみると…

サン=サーンス
ポール・デュカス
ジョゼフ=モーリス・ラヴェル
カロル・シマノフスキ
イーゴリ・ストラヴィンスキー
エイトル・ヴィラ=ロボス
パブロ・カルザス
アレクサンドル・スクリャービン
マヌエル・デ・ファリャ
フランシス・プーランク
フェデリコ・モンポウ



このメンツはもの凄いですね!
しかも、この中の多くの作曲家が、ルービンシュタインのために曲を書き、彼に献呈しているのです。
死してなお記憶に新しい近代のピアニスト ルービンシュタインですが、こういった歴史的な足跡を数多く残しているのですね。(o´∀`pq)

 

オマケ:ルービンシュタインが残した逸話 

*********
エピソード その1
*********


有名な話なのでご存じの方も多数いらっしゃると思いますが、まずはロシアの天才ピアニスト、ヴラディミール・ホロヴィッツとの関係に纏わるエピソードです。

f:id:cosmic-classics:20170629123147j:plain


ルービンシュタインが、ロクに練習せずともほとんどの曲を軽々と弾きこなしてしまう才能に溺れかけていた頃、若きホロヴィッツの演奏を聴き大きな衝撃を受けたといいます。

「私は長い間、無知で傲慢で、自分の天与の音楽的才能を生かさなかったことを恥ずかしく思った。」

そして、それまでの怠惰な気持ちを入れ替え練習に励み、音楽と真摯に向き合うようになったのです。
ちなみに、ホロヴィッツ「世界のピアニストには三種類しかない。ユダヤ人とホモと下手糞だ。」と発言したそうですが、彼もユダヤ人です。但し、そこにホモという言葉も加わりますが。(笑)


*********
エピソード その2
*********


先ほど書いた1960年第6回ショパン国際ピアノコンクールですが、ポリーニの優勝に続く「第2位以降の順位に相当な不正がある。」ルービンシュタインは言っています。
そして、第11位に終わったピアニストに、自らの名前を取ったアルトゥール・ルービンシュタイン賞』を即席で作り、特別賞として与えたのです。

その時の彼の発言は断固としたものでした。

「審査委員長として、ここにアルトゥール・ルービンシュタイン賞とでも呼ぶべき特別賞を加えます。そして、第2位に相当する賞金とともにミシェル・ブロックに与えます。」

って、審査委員長ってこんな権限があるのでしょうか!?
…いや、ルービンシュタインだからこそできたのでしょうね。
ちなみにミシェル・ブロックについては詳しくは分かりませんが、ルービンシュタインにここまでさせたのですから興味がないといったらウソになります。
今度、時間を作って、動画なり音源を探してみたいと思います。


*********
エピソード その3
*********


晩年のルービンシュタインがコンサートを開いたときの、こんな面白エピソードもあります。
老いた彼に何か不調があったら「オレが代演を務めて一躍有名になってやる!」という淡い期待を胸に、ステージの袖で待機している若手ピアニストが数名いたということです。(^^;;
しかし、ルービンシュタインの代演でスターダムにのし上がった新星!…なんて話は聞いたことないので、彼らに一度もその機会を与えなかったということですね。(笑)


少し調べたら、もっと興味深い話がたくさん出てきそうですね。
そのときは、また別の機会にPART3として書かせて頂くことにしますね♪

それではまた!(^-^)/~~~

ピアノ部屋を彩る脇役たち

こんばんは、グラフィッカー☆JUNです。(^-^)/

つい先日、モチベーションを高く保つためのピアノ部屋作りの記事をエントリーさせて頂きました。

cosmic-classics.hatenablog.com


そこで今回は部屋の全体像ではなく、インテリアやちょっとしたアクセントになるアイテムを中心に、細かくご紹介していきたいと思います。
これらも部屋のテイストに左右されますし、個人のセンスや趣味に依るところが大きいので、あくまでも参考程度に「ふふ~ん」という感じで読んで頂けると幸いです。(^-^)/

 

その1. 写真を飾って気分を上げる♪

あなたのピアノ部屋はご自宅の一室ですか? それとも、賃貸マンション?
こだわりの新築注文住宅でない限り、壁に多少の傷が入っても気にされない方もいらっしゃるでしょう。
しかし今の時代、多数派であろう賃貸マンションにお住まいの方にとって、大きくてそこそこ重量のあるフレームアートを壁に飾ったりするのは難しいと思います。
変に穴を空けて、退去の時に敷金から引かれるのはなんだかイヤですしね…(-_-;;

ボクは、福岡から上京してきて18年ほど経つのですが、この間気分転換もかねて都内と神奈川エリアで9回ほど引っ越ししまくって現在に至るいう、かなりの引っ越し名人でもあります。(笑)←去年夏にようやく都内に戸建を購入して落ち着きました。
なので、ピクチャーレールのあるお部屋とそうでないお部屋、タワーマンションから低層物件までいろんなタイプの部屋を経験しています。

結論から言えば、ピクチャーレールなんか無くても、据置型のフォトフレームのみで気分を上げるコーディネイトは十分に可能です♪

それも100円ショップや、ニトリ等のもので十分だと思います。←ボクはね。(笑)
もちろん、もっとお高くてオシャレなものもたくさんありますが、そこは価値観の問題なので、あなたの好きなものを自由に選択すればいいと思います。

f:id:cosmic-classics:20170628173514j:plain

大好きなショパンルービンシュタインスタインウェイ、それに頂きもののチョコレートの箱。

画像はネットに腐るほど落ちてますので、好みのものを自由にDLしましょう。
どんな写真を選ぶかは、あなただけの趣味の空間ですから、心を満たすことができればOKです。d(>_・ )

可能であれば、Photoshop等のドロー系ソフトで色味を変えたり、合成したりして、自分だけのオリジナル画像を作ってみるのも楽しいと思いますよ♪
『たかが自己満、されど自己満』です。

もちろん、商用で無断使用することは出来ませんが、この場合はあくまでも個人の趣味レベルにとどめていますので問題はありません。
PCでいえば、ディスクトップピクチャとなんら変わりありませんからね。

ちなみに下の写真は、○蔵○杉のタワマンに住んでた時、ダイニングのピクチャーレールに飾っていた≪スティーブン・マイヤース≫というアーティストの作品です。
この頃はピアノなんて弾いたこともなく、ただショパンを聴く毎日の生活でしたが、自分の意識を高めてくれる空間作りに対するこだわりは人一倍強かったです。
あなたのお部屋にピクチャーレールがあれば、是非活用してみてくださいね。

f:id:cosmic-classics:20170628175935j:plain

 

その2. クラシックが流れる部屋をイメージしてみる♪

とにかく、あなたの溢れんばかりのクラシック愛をいろんなアイテムでアピールしましょう。
別に誰に見せるなんてことしなくてもいいのです。なぜなら、これは単にあなたの自己愛(ナルシズム)の一部にすぎないのですから。(笑)

目を閉じて、大好きなクラシックが常に流れる、自分だけの空間はどうあってほしいのか、具体的にイメージするのです。( ´ー`)。о(妄想中)
部屋中に悠然と響き渡る、壮大かつロマンティックで甘美な旋律をバックに、手を伸ばせばいつでも読める愛読本、五感を研ぎ澄ませてくれるお気に入りのフレグランス、コーヒーやお酒がより一層美味しく感じられる間接照明等々…

どうです、イメージ湧いてきてますか? 興奮するでしょ? たまらないでしょう?ヘ(≧▽≦ヘ)(笑)

f:id:cosmic-classics:20170628180533j:plain

f:id:cosmic-classics:20170628180548j:plain

大好きな本、CD、DVD、理想に見合う小物(あなたのセンスで大丈夫)などを、バランスを取りながらレイアウトしていきましょう。

上の写真の右上、DAYNA DECKER『デイナデッカー』ルームフレグランス)はプレゼントで頂いたものですが、すっかり気に入ってもう一つ自分で購入しました。
eva soloエヴァソロ』(花瓶)は一輪挿しタイプが好みで、黒薔薇の造花を挿してみました。背が高いので存在感ありますよ。
楽譜で作った薔薇なんかもオシャレかも知れませんね!

 

その3. ピアノ周りのアイテムで意識を高める♪

部屋の雰囲気がだいたい定まったら、今度はピアノやレッスンに関するものにも拘ってみましょう♪
例えば、本棚に他の書籍と一緒に楽譜を並べるのももちろんいいのですが、ボクはマガジンラックを買って、ひとつのオブジェとして無造作に床に置いたりしてます。

f:id:cosmic-classics:20170628180917j:plain

足元にはスクエアの小さなラグを。それから、スリッパは裏地が布製ですが、これはペダルを傷つけたり汚したりしたくないからです。

f:id:cosmic-classics:20170628181043j:plain

のだめバッグは小さすぎてなにも入りません。でも捨てるに捨てられない…(笑)

鍵盤カバーってみなさん当たり前のようにかけてますが、実は全然意味がありません
でも、ないと寂しいので、ショパン様が描かれたカバーを愛用中です。
メトロノームは非常に重要ですが、電子ピアノ所有の方であれば内臓されてますので必要ありません。
もし買うのであれば、デジタルよりも、アナログタイプの方がインテリア性も高いですよ。(^-^)

cosmic-classics.hatenablog.com

 

とにかく、クラシック音楽と溢れんばかりの自己愛に溺れましょう!

一度っきりの人生ですが、だからといって無茶な冒険はできないのも人生。
ならば、自分が生きている意味や価値が分かっているあなたには、そこだけは妥協せずに徹底的にこだわって生きていってもらいたいです。
ボクも、これから死ぬまでクラシックライフを充実させて、楽しんで生きていきますよ♪

それではまた!(^-^)/~~~

アルトゥール・ルービンシュタイン PART1

こんばんは、グラフィッカー☆JUNです。(^-^)/

もう何度もこのブログで名前を上げていますが、ボクの一番のお気に入りのクラシックピアニストは、ポーランド出身のアルトゥール・ルービンシュタインです。
彼の弾くショパンはボクにとっては特別なもので、他のピアニストのそれとは明らかに別次元に存在します。ボクの中では、ダントツNo.1の存在です。

f:id:cosmic-classics:20170626221721j:plain

ポーランドのLodz(←これでウッチと読みます。)のビルに描かれたルービンシュタイン
2009年と比較的最近設立された、アーバンフォーム財団のプロジェクトの一環のようです。
この他、ウッチにはピアノを弾くルービンシュタイン銅像があることも有名です。

ルービンシュタインショパン演奏において特筆すべき点は、彼のテンポ・ルバートにあります。
テンポ・ルバートというのは、クラシック音楽特有のもので、いわゆるリズムの揺れのこと。
この世に存在するほとんどの音楽には、絶え間なく一定のリズムを刻み続ける打楽器というパートがあり、それに乗せてメロディーを展開していきますよね。
もちろん音楽の基本はインテンポですが、クラシック音楽の場合、その場その場でリズムが早くなったり遅くなったり、結構、指揮者やピアニストの自由裁量で演奏されることが多いのです。とはいえ、ちゃんと根拠あってのテンポ・ルバートです。

そうすることによって、曲に生命力や躍動感を与えたり、様々な情景描写に一役買っているのですね。
好き嫌いはありますが、ルービンシュタインの説得力のあるリズムの揺らし方は彼ならではのもの。
彼こそがショパン芸術の極みであると、ボクの中では確信しています。

Arthur Rubinstein Plays Chopin

Arthur Rubinstein Plays Chopin

 

10枚で、3,000円いかないってどゆこと? ボクが若い頃、それこそ1枚3,000円近くしてたのに…
彼はエチュードだけ残してませんが、それ以外のショパン作品はこれで網羅できます。
エチュードは、マウリツィオ・ポリーニ横山幸雄さんを聴いてください。(*’3`b)

ショパン作品の中でも、ポーランドの伝統的民族舞踊であるマズルカ
ショパンは、50を優に越えるマズルカを作曲していますが、これらの曲が持つ美しくも哀しい旋律を、ここまで見事に歌い上げるピアニストは、彼以外に存在しないと思っています。
勉強や研究で身に付けたものではなく、それこそ天才ルービンシュタインの生まれもった第六感なのでしょう。これは才能以外の何者でもありませんね。

 

2才でピアノを始め、4才で自分の天才を自覚した!

でたっ、これですよ、これ! (≧∀≦)
もちろん、大人になったルービンシュタインの言葉ですから、恐らく子供の頃の記憶や認識とはきっと乖離していると思いますけど…(^^;;
それにしても、一体どれほどの神童だったんだろう? と思わせる発言ですね。
なんでも、2才で姉のピアノを聴き、その曲を持って生まれた絶対音感を頼りに即座に演奏したという逸話があるほどです。

その後…

●7才で演奏家デビュー。
●10才でポーランドを後にしてドイツに渡り、フランツ・リストの高弟であるハインリッヒ・バルトに師事します。←もう、ここもヤバイ♪ (≧∀≦*)
●13才でベルリン交響楽団と共演。(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とは別の団体です。)


いやぁ…もうこれだけで天賦の才を疑う余地はありませんね。

 

f:id:cosmic-classics:20170626222934j:plain

これは1906年撮影ですから19才の頃です。ルービンシュタインの若き日の写真は少ないのです。

さて、そんな順風満帆に見えた彼のピアニスト人生ですが、自ら命を絶とうとしたくらいの苦悩と、あられもない人種差別を受けています。

その19才の頃に、かの有名なNYのカーネギーホールにてリサイタルを開くのですが、くだらないアホ評論家たちに辛辣な言葉を浴びせられ、自ら4年もの間リサイタルを控えて研鑽を積みました。

1910年、ロシアの高名なピアニストの名を冠に持つアントン・ルービンシュタイン国際ピアノコンクール(英語のスペルが全く同じなので、よく混同されますが、全くの別人です。)にて堂々の第1位を受賞するも、ユダヤ人であることであからさまな差別を受け、賞金は与えられず、副賞の40回にも及ぶ演奏会も無効になったのです。
いくら天才ピアニストとはいえ、当時はまだ23才の青年です。こんな仕打ちを受けどんなに辛い思いをしたことでしょう…(;へ:)差別反対!

 

持前の明るさと人懐っこさで世界中の人気者に♪

そうした苦しい時期を乗り越えたルービンシュタインは、ヨーロッパやアメリカ各地を演奏して回り、絶大な人気を集めていきます。
サービス精神旺盛で、おどけた表情をみせたり、茶目っ気ある言動で人々を喜ばせたり…そんな愛すべき人間でした。
特に、ステージを絶対にキャンセルしない姿勢も主催者側から全幅の信頼を寄せられた理由です。
※これを聞くと、一流のピアニストとしてもキャンセル魔としても名高かった、アルトゥーロ・ベネッティ・ミケランジェリや、ヴラディミール・ホロヴィッツマルタ・アルゲリッチたちに、ルービンシュタインの爪の垢を煎じて飲ませたいくらいです。(笑)

ややもすると、努力せずしてなんでも楽に弾きこなしてしまうという恵まれた才能に溺れることもありましたが、ある時期に思い直すことがあって、それ以降は演奏に対し真摯に取り組むようになりました。
その気持ちは、45歳で結婚した妻とその後に授かった娘を『二流ピアニストの妻子』とは絶対に呼ばせないぞ! という固い決意で音楽と対峙し続けた姿勢からも伺えます。

f:id:cosmic-classics:20170626223759j:plain

欧米を制したルービンシュタインは、その後スペインや南米でも大人気を博しました。
南米のピアニストといえば、アルゼンチン出身のアルゲリッチ…いやぁ、風格バリバリの今の彼女が信じられないくらいピチピチで可愛らしいですね♪

この続きは、次回以降に書かせて頂きますね。Part2をしばしお待ちください。

それではまた!(^-^)/~~~